Infinity

日々の雑感をそのつど綴っていこうと思います。

空気を読む能力

“空気を読む” という能力は、つい最近(1970年代後半)までヒトに最も近いチンパンジーも持っていると信じられてきた。

『相手の心の状態を読んで次の行動をとり、相手がなにをどう思っているかをつねに気にかけながら、自分の対処法を決めている。

常日頃われわれ当たり前にしていることだが、実は、こうしたことができるのは 「ヒトだけかもしれない」 ということが、1970年代後半にアメリカの心理学者ディヴィッド・ブレマックによってはじめて指摘された。

彼は、相手に心を仮定して、いまその心がどのような状態かを推論する能力はヒト固有の能力とし、これを「心の理論」と呼んだ。

したがって、この時点までは、ヒトが相手の心を読める(誤りのことがあるに しても)のが当然のことと思われていたし、まわりにいる動物もそれくらいのことはしていると思われていた。

1980年代半ば以降から、心の理論の本格的な研究がはじまると、系統発生的にヒトに最も近いチンパンジーでさえ、ヒトが持っている ”あたりまえの能力” をもっていないことが明らかなり、この能力はチンパンジーからヒトへの進化の過程で出現したものと現在では考えられている。

---以上は、鈴木光太郎著「ヒトの心はどう進化したのか」(ちくま新書)からの抜粋・要約。


ヒト固有の空気を読む能力(「心の理論」)が妙に働くと今回の豊洲新市場の怪談話が生まれることになる。

『“空気”というモノは日本にしかないと誤解している人もいるかも知れないが、心配は御無用、“空気”の存在しない国はないのであって、問題は、その“空気”の支配を許すか許さないか、許さないとすればそれにどう対処するか、にあるだけである。』

『われわれの祖先が、この危険な「空気の支配」に全く無抵抗だったわけではない、少なくとも明治時代までは「水を差す」という方法を、民族の知恵として、われわれは知っていた。』

と山本七平氏はその著「空気の研究」で述べている。

また、同書で、戦艦大和出撃批判への関係者の答弁として

  「あの当時の空気を思い起こすと、あれでよかったのだと当時も今もそう思っている」
  「当時の空気を知らない史家や外交評論家の意見には、一切答えないことにしている」

を紹介されているが、大和出撃を決めたこの関係者もかの芥川賞選考委員の大作家と一脈通じるようである。

小池都知事は9月30日の会見で

「誰が」というところ、責任の所在はいったいなにか。。。
まあ、山本七平さん的に言えば、「日本の空気の研究」という、それでは大学の論文で終わっちゃいますので、それではなく、やはりもう1つ、もう1歩・2歩前に進めさせる。。。

『都庁は伏魔殿』と評論家のように言っているわけにはいかない。

と決意を新たに表明。

「天網恢恢疎にして洩らさず」(てんもうかいかいそにしてもらさず)という言葉がある。

膿をだしきっていただきたい。



[ 2016/10/02 15:20 ] 日常雑感 | TB(0) | CM(0)
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