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日々の雑感をそのつど綴っていこうと思います。

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日本人の知恵

 樋口清之氏の労作「うめぼし博士の逆・日本史」は大変面白く、歴史というのはこのようにして形作られていくのかと、目から鱗の連続。。。その中で、日本人の知恵は自然を対立的に見るのではなく、自然との融合・一体化の中から育まれてきたというところを抜粋してみた。

「日本の歴史は自然や環境への適応・融合の歴史である。これに対して、西欧の歴史は抵抗征服史である。彼らは自然や環境を対立物としてとらえ、他民族に対しても征服する、あるいは侵略されるということを思想や行動の原点に置いてきたから、彼らの歴史は、つねに血なまぐさい闘争に彩られてきた。」

・・・ナルホド。昔、禅の鈴木大拙がスペインを訪れたとき、街の中にキリストの血塗られた磔の像が飾られていたのに吃驚し、西欧文化と東洋文化の違いを痛感したという趣旨のことをどこかに書いていた。

さらに、日本と西欧のこの歴史的体質の相違は、たとえば花を見るという単純な行為ひとつにも現われてくる。

「欧米人は、花を自分の外に置いて、美の対象物として鑑賞する。さもなければ、自己を顕示するための道具として利用する。恋人に花束をささげる場合などがそうである。だから、バラやチューリップのような、できるだけ色あざやかで濃厚な花を好むのである。」

・・・洋花は原色に近い色、また、姿が派手なものが多く、花自体が強烈に自己顕示しているように見受けられるが、それは欧米人が自分たち好みに品種改良が重ねきた要素があるのかも知れない。

「しかし、日本人は花を、たんに美の対象として捉えない。桜湯のように花を飲むことによって自分の体内に摂り入れたり、あるいは、花見のように花吹雪中に自分が包まれたりして、花と人との融合をはかるのである。 とくに、平安時代以来、絶えることなく続いてきた花見は、桜の開花期には花の生気が強く発散するので、それに近づき触れることで健康で幸福になれるという信仰から生まれた。」

・・・お花見で酒盛りというシーンは最近風紀上の関係があるのか殆ど見られなくなったが、桜の木の下に敷いた筵(むしろ)の上で大人たちが重箱の料理を肴に、お酒を酌み交わして談笑していた風景が懐かしい。ところで、お花見信仰は科学的な根拠があるということが最近発見された。桜の花の生気を吸収することで、体のケノトキシンという疲労物質が消え、健康を回復することができるというのだ。

「昔の人は、もちろんこのことを知らなかったが、桜の花の下で宴遊し、ともに飲み、ともに食べ、ともに遊ぶことで、花の精霊に接し、花と和合できることを、生活の知恵として知っていたのである。」

・・・日本人の生活の知恵は素晴らしい。このDNAは現代にまで脈々と日本人の心の中に受け継がれていると樋口博士は喝破する。

「軒を接した長屋風の住宅さえ、窓下の路地に花や緑の木を植え、さらに間にあわないときは、箱に花を植えて楽しんでいる。いじらしいような、人間と自然との共同生活の姿だ。現代日本人にも自然と人生を一致融合させ、環境に適応する知恵が脈々と生きつづけているのである。」


欧米には秋の風情を味わう「紅葉狩り」という習慣がないようである。
IMGP永源寺
(永源寺にて:カメラを調整している人物は小生)
[ 2012/11/27 18:21 ] 日常雑感 | TB(0) | CM(0)
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